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2019.04.17ニュース
2019年12月10日〜14日開催の MRM2019(MRS-J主催、横浜シンポジア) において、 ミルフィーユ材料が シンポジウムとして企画されています。 アブストラクト締め切りは5/10ですふるってご応募ください。 詳細はこちら
2019.04.04ニュース
2019.4.1  第一期公募研究の採択課題が決定しました。
「課題名」代表者(所属) (敬称略)
「高温ねじり加工法によるMFS物質のキンク強化材料化に不可欠なキンク形成素因子抽出」
    安藤大輔(東北大)
「第一原理計算に基づくミルフィーユ構造のフォノン物性の解明」
    松中大介(信州大)
「放射光による局所応力評価法を用いたミルフィーユ構造材料のキンク形成機構の解明」
    宮澤知孝(東工大)
「マイクロビーム蛍光X線ホログラフィーによるキンク源原子配列の探索と解明」
    木村耕治(名工大)
「ミルフィーユ構造における硬質・軟質層の原子結合状態を反映した弾性不均質性の解明」
    多根正和(阪大)
「X線吸収分光法によるキンク形成過程の局所構造変化その場追跡」
    西堀麻衣子(九大)
「ミルフィーユ構造における不均一変形に起因する格子ひずみ発達機構の解明」
    眞山剛(熊大)
「GN転位列による強化因子とキンク界面の易動度制御」
    鈴木真由美(富山県立大)
「多様な純金属層状構造によるキンク強化に適した材料設計指針の探索」
    光延(小川)由希子(物質・材料研究機構)
「耐熱セラミックスコーティングの強靭化を目指したキンク変形原理の解明」
    増田紘士(物質・材料研究機構)
「層状ケイ酸塩鉱物における原子レベルキンク構造の解明」
    奥村雅彦(原子力機構)
「圧縮応力下2方向マイクロ・ラウエマッピングによるMg合金中キンク変形挙動の解明」
    木村滋(高輝度光科学研究センター)
「微分幾何学を取り入れたキンク褶曲形成理論とキンク強化理論」
    長濱裕幸(東北大)
「ミルフィーユ構造のキンク強化理論: 砂泥互層褶曲の微分幾何学的考察」
    山崎和仁(神戸大)
「Mesoscale modeling for disclinations toward a theory for kink and material strengthening」
    Cesana Pierluigi(九大)
「配向制御法を利用したキンク強化型MAX相セラミックスの創製」
    池田賢一(北大)
「硬軟交互粒子積層によるナノ・ミルフィーユ創出とその物性増強起源の解明」
    藤森厚裕(埼玉大)
「液晶ブロック共重合体が形成するミクロ相分離ミルフィーユ構造のキンク形成と力学物性」
    戸木田雅利(東工大)
「鉄基層状組織合金のキンク変形とミルフィーユ条件の一般化」
    中田伸生(東工大)
「有機高分子 — シリカナノ複合体によるのミルフィーユ構造体創製」
    斎藤礼子(東工大)
「ミルフィーユ構造を有するNb—TiNi系共晶合金の機械的性質と水素化」
    石川和宏(金沢大)
「高分子ナノリンクルフィルムのシワに応力が集中しキンク強化が起こるという仮説の検証」
    瀧健太郎(金沢大)
「液晶エラストマーの異方収縮を利用したキンク導入の試みとそれによる高分子材料の強化」
    櫻井伸一(京都工芸繊維大)
「セラミックスにおけるミルフィーユ構造創製と破壊靱性向上」
    吉田英弘(東大)

本領域の概要

我が国で開発された、従来の常識を覆す高強度を示したLPSO構造型Mg合金(河村教授、熊本大)の研究を通して、①ミクロな硬質層・軟質層の相互積層により構築される「ミルフィーユ構造」の②高温加工による著しい材料強化現象「キンク強化現象」が見いだされました.本領域研究は、これら我々独自の着眼のさらなる展開を図るものです。キンク強化を新しい材料強化法として確立し、これに基づく材料創製をTi系、Al系を含む新規金属系材料、さらには高分子系・セラミックス系材料へと展開します。

① ミルフィーユ構造
ミクロスケールで、原子同士が強く結合した硬質層と、比較的弱く結合した軟質層との積層構造。パイ生地層(硬質層)とクリーム層(軟質層)が積層した「ミルフィーユ洋菓子」に例えた。

② キンク強化現象
変形により形成される、結晶が急峻に折れ曲がった「キンク」領域の導入によって材料が強化される現象。特異な層状構造(LPSO構造)を持つMg合金において初めて見いだされ、およそ半世紀ぶりの材料強化法の発見となった。

経験的ミルフィーユ条件
ミルフィーユ構造の物質が高い強度を持つための条件
 1. 硬質層と軟質層からなる層状構造であること
 2. 相間距離はサブミクロン程度以下であること
 3. 結晶の容易辷り系が層面に限定されていること
 4. キンク形成時において層間剥離を起こさないこと